“言語道断”“事実の歪曲”ICC逮捕状請求にアメリカ・イスラエル猛反発【報道ステーション】(2024年5月21日) |
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世界の戦争犯罪などを裁くICC(国際刑事裁判所)が、イスラエルやハマスのトップらに逮捕状を請求しましたが、これにイスラエルのネタニヤフ首相が猛反発。アメリカのバイデン大統領も“言語同断”だと猛批判する事態になっています。
■「ハマスの怪物と比べるとは…」 かつては、人道に対する罪でリビアの最高指導者、カダフィ大佐に。最近では、ウクライナからの子どもの連れ去りをめぐって、ロシアのプーチン大統領に出された逮捕状。もし発行されたら、日本を含む加盟国では逮捕されかねず、外交への影響は計り知れません。当事者は激しく反発しています。 イスラエル ネタニヤフ首相 「比類なき道徳心を示す国防軍を、ハマスの怪物と比べるとはなんて失礼なことだ」 ■バイデン大統領「言語道断」 イスラエル軍が南部ラファへの本格侵攻をちらつかせるなか、この2週間で80万人以上がまたもや別の場所に避難を強いられました。「ガザの市民に飢餓を引き起こした責任」。これもICCが請求した逮捕状の容疑の1つです。 女性 「ラファからハンユニスに避難してきました。ここには何もないので大変です」 戦争犯罪の容疑で逮捕状が請求されたハマスの幹部とイスラエルの指導者が共に同じような反応を見せています。 イスラム組織『ハマス』声明 「被害者と死刑執行人を同等に扱おうとすることを強く非難する」 イスラエル ネタニヤフ首相 「民主国家たるイスラエルと、虐殺者ハマスを比べるICCを強く否定する。事実の歪曲でしかない」 バイデン大統領も“言語道断”と非難しました。 アメリカ バイデン大統領 「イスラエルに対するICCの逮捕状請求は認めない。イスラエルとハマスを同等に扱うことはできない」 ■検察官「法が暴力に勝利する場」 ICCにはアメリカもイスラエルも加盟していません。ただ、プーチン大統領に出された逮捕状については「正当な判断」としていました。 アメリカ バイデン大統領 「プーチン氏は明らかに戦争犯罪を行った」 現在進行形で続く2つの戦争をめぐり“ダブルスタンダード”が指摘されているアメリカ。共和党の幹部はICCへの制裁まで検討しています。逮捕状を請求した検察官は、ある国の高官からこんな言葉をかけられたことがあるといいます。 ICCカーン主任検察官 「『ICCはアフリカやプーチンのような悪党のためにある』そう述べた高官もいますが、私たちはそう考えてはいません。この法廷は国際軍事裁判の遺産であり、人類の悲しき告発の場です。この法廷は、法が暴力に勝利する場として存在すべきなのです」 (C) CABLE NEWS NETWORK 2024 [テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp |